4色のLEDをそれぞれの周期で点滅させます。
背景
本の作品を作ります。「能力アップ」目指して数を重ねましょう。
当記事内で「本」と呼びます。↓
作品『オーロライト』は本のオリジナル名称そのままです。オーロラの再現を目指した作品とのこと。
。。。せっかくなので検索しました(Wikipedia「オーロラ」)。
オーロラ(英: aurora)は、天体の極域近辺に見られる大気の発光現象である。極光(きょっこう、英: polar lights)[1]または観測される極域により、北極寄りなら北極光(ほっきょくこう、英: northern lights)、南極寄りなら南極光(なんきょくこう、英: southern lights)ともいう
~中略~
オーロラの研究は電磁気学の発展とともに進歩した(#研究史参照)。発生原理は、太陽風のプラズマが地球の磁力線に沿って高速で降下して地球の大気に含まれる酸素や窒素の原子を励起することによって発光すると考えられているが、その詳細にはいまだ不明な点が多い
(Wikipedia「オーロラ」より抜粋)
さすがに情報量が多い。読み応えあります。
それにしてもごく限られた土地でたまにしか観測されない自然現象がここまで有名になったのはなぜでしょう。景気が良かった時代に海外旅行を喧伝していた成果でしょうか。
どうやら人工的にオーロラを発生させる装置があり、そちらは本来のプラズマ現象によるオーロラのようです。
この装置の原理を使った、オーロラなどのプラズマ現象を再現できる中高生向けの教材がある[266]。他にも2012年現在、同じ原理のオーロラ発生装置を備えた科学館が日本に何箇所かある[262]。また、飯田産業と大阪市立大学は大型のオーロラ発生装置を開発して江ノ島アイランドスパに設置[267]し、さらにその後その改良型を上海万博に出展した[268]。
(Wikipedia「オーロラ」より抜粋)
『オーロライト』はプラズマ現象を使いません。そうなると「オーロラ風味」と言った方が正しいのでしょう。
ブロック図
本の回路をほとんどそのまま。あり合わせのLEDに合わせて電流制限の抵抗値を調整した程度です。
バイナリーカウンタ(74HC4060)自体のCR発振をクロック源として、その4桁2進数出力をCRを経由して各トランジスタ(2SC1815)のゲートに入力。それぞれのコレクタにつなげたLEDの電流を制御します。
色の異なる4つのLEDが周期違いでゆっくり点滅することで4色の光の混ざり具合が時間経過で変化していく様子を鑑賞することができます。
主な部品
バイナリーカウンタ 74HC4060
入力エッジでカウントアップ、2進数を出力するICです。10、12、13、14桁目を出力に使用しました。前回はカウンタIC(555)をクロック源として別に用意して74HC4060に入力して使いましたが、74HC4060はそれ自体発振機能を持っております。外部にコンデンサ、抵抗を接続することで任意の周波数での発振が出来るはず。
ネット検索で調べた計算式によれば発振周波数とコンデンサ、抵抗定数の関係は次のようになるようです(なお、メーカ(東芝)のデータシートにはなぜか計算式が無いため、TEXUS INSTRUMENTSの同等品のデータシートを参照しました)。
f=0.455÷(0.1μF+100kΩ)=45.5Hz
T=1/f=1/45.5Hz≒22ms
(f:74HC4060の発振周波数)
(T:74HC4060の発振周期)
この発振周期T=22msを基に各LEDの点滅周期を次のように計算しました。
LED1:22ms×1024(10桁)≒周期22.5s、周波数0.044Hz
LED2:22ms×4096(12桁)≒周期90s、周波数0.011Hz
LED3:22ms×8192(13桁)≒周期180s、周波数5.6mHz
LED4:22ms×16,384(14桁)≒周期360s、周波数2.8mHz
あり合わせのLED
LEDの在庫を電流制限抵抗を調整することで使用しました。
次のように計算しました。
VCCーVFーVCE(sat)=IF×R
(VCC:電源電圧=4.5Vtyp)
(VF:LEDの順方向電圧=各LEDの公称値)
(IF:LEDの順方向電流)
(VCE(sat):コレクタ・エミッタ間飽和電圧=0.1Vtyp(10mA))
(R:電流制限抵抗)
本に挙げられていたLEDは4つとも20mA定格。本の通りの回路で計算するとIF=13m~19mAtyp。。。なかなか大胆な設計に思えますが、LEDの光量を優先したのでしょうか。
点滅といっても最長3分間の直流電流が流れ続けます。定格ぎりぎりは怖いので、手持ちのLEDは定格20m~30mAをそれぞれ10mA未満になる程度で電流制限抵抗を選びました。
製作
部品準備
作業前に一通り並べました。段取り八部です。
こうした準備を面倒に感じて作業しながら部品を探しがちだったのですが、先に一式揃えておくことにしました。これも一応は本からの学びでしょう。
実装
ユニバーサル基板に背の低い部品から順に実装。部品点数も少ないのでスムーズです。
アクリル板加工
基板の上下と電池ボックスを挟むアクリル板です。無くても問題ないのですが、練習と割り切って一枚加工しました。
案の定、ねじ穴の位置寸法が甘くて基板取り付けで不自由してしまいました。もっと数を重ねなくては慣れないようです。
動作
測定
感想
普段は実用性皆無の電子工作ばかりですが、オーロラを見る海外旅行の費用を節約できたと考えるなら今回の工作はかなりの金額に相当するお得なものになったのかもしれません。めずらしいことです。
技術面では多少バリエーションは増えましたが結局はLチカ電子工作です。そこからなかなか抜け出せません。
『技術者の第一歩は電子工作から始まる』。本の裏表紙の言葉です。第二歩、第三歩がまったく見えませんが、とにかく先に進むことにします。
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